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嫌われ松子の一生

with 2 comments

嫌われ松子の一生をDVDで見た。

ストーリーとして映画で描くには重い、あまりに辛い話を、ミュージカル仕立てにして松子を描いている。いや、そうでもないと物語として観るに耐えられなかったと思う。「この役を演じるために女優を続けていたのかもしれない」主演の中谷美紀はそう語っていたというが、彼女はその言葉に違わぬ迫力だった。

福岡に生まれたちょいと不器用な松子。中学教師になったが、泥棒事件をきっかけに松子の人生は転落をはじめ、ソープ嬢、ヒモ殺しと自分の思い通りにいかなくなっていく。自分が関わった男たちに裏切り続けられ、「なんで?」と嘆き続けた結果、晩年には人とのかかわりを避けるようになる。そして、旧友との再会をきっかけに自分の可能性にかけようとするが、その矢先に殺され松子の一生は終わる。

少し間違っていたら私も松子になっていたのかもしれない・・・些細な出来事がきっかけで人生なんて簡単に転落していく。観ている者にそんな感じを抱かせる。東電OL殺人事件と似たような気持ちを抱かせる作品だった。

ただ、救いなのは松子は他力本願で、相手に甘い夢を見てしまう生き方しかできなかったが、その一途さが相手を救ってもいたことだった。

「私にとって松子は神だった」最後の恋人であり、元教え子の龍は松子の死後そう語る。「殴られても殺されても一人ぼっちよりかはマシ」龍にそうこぼした松子はただ孤独を恐れていただけなのかもしれない。ただ不器用で計画性がないだけだったのかもしれない。だけど、彼にとって松子の愛は自分がどんなにひどいことをしても、それを包み込み愛してくれる、そんな存在だった。

「人間の価値ってさ、何をしてもらったかじゃないよね?何をしてあげたかってことだよね?」作中に出てくるこの言葉が印象的だった。一人の男性にそこまでの愛情を注ぎ込んだ不器用な松子の一生は、幸せだったのかもしれない。

人には帰るべき故郷が必要で、誰かの支えなしでは生きてはいけない。そして自分を支えてくれる人がいれば、人間どんな状況からでも這い上がることができる。きっとそういうことなんだろう。おススメの一作。

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Written by shunsuke

2007年1月29日 @ 3:04 AM

カテゴリー: エンターテイメント

コメント / トラックバック2件

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  1. オレもこれ観たよ。こっちに来る飛行機の中で。
    確かに印象深い映画だったな。
    なんで?と言いながらも体当たりで生きる松子をみて、
    自分は守りに入ってるなぁ、もっと体当たりするか、死ぬわけじゃないし、
    なんて考えさせられました。

    Ken

    2007年1月29日 at 7:38 PM

  2. >ken

    コメントありがとう。救いようのないくらい無器用なんだけど、きっとそんな行動でしか与えられないもの、伝えられないことがあるんだろうね。

    それが自分にはできそうもないことだったらなおさらなのかな。

    僕にとってもケンのように考えさせられる映画だったよ。

    Shunsuke

    2007年2月1日 at 6:44 PM


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