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DAY10: ガンジスで考えた

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ガンガークルーズにみんなで行こう!昨夜酔っ払いながらシンガポールとメキシコ、そしてイタリアからきたツーリストたちとそんな約束したばかりに朝5時半に起きる。頭が痛い…新年早々完全に二日酔いだ。

でもこの旅の目的のひとつ、ガンガーからの初日の出を見るために頑張って起きる。6時に下に集まるとほかのメンバーも辛そうな顔、8時くらいから1時過ぎまで飲み続ければそりゃそうだ。

近くのマニカニカ・ガートまで歩いて、50歳くらいの船頭に声をかける。案の定50ルピ(100円くらい)ーが相場なボートに「ニューイヤープライス、一人200ルピー」と吹っかけてくる。すると一緒にいたメヒカーナが「なにがニューイヤープライスよ!50ルピーでないと乗らないわよ、新年早々あったまくるわね。まったくこれだからあなたの国はダメなのよ!」とまるで船頭さんに恨みがあるかのように怒り出した。うーん、鬱憤がたまっていたんだろうか。

すると父親のような齢の船頭さんはタジタジで、「そう言わずに50ルピーでいいから他に行かずに乗ってくれよ、ムンバイテロで客が少ないんだよ」と弱気になってきた。のほほーんと200ルピーでもいいやと考えていた僕は、確かに得したんだけど船頭さんがかわいそうなのでちょっと複雑な気分。そういえば、仕事始めてからぼったくられることに腹を立てなくなったなあ。というか、自分が納得していればぼったくられようと別にいいかと思ってきた。きっとお金にシビアなツーリストから怒られそう。甘いんだろうな。

メキシコ人の彼女は「だからあなたの国はダメ」と言っていたけど、3年前メキシコのパレンケの遺跡でタクシーに相乗りして身ぐるみはがされそうになったのを思い出した。人をだますことに関してはどこの国も大差ないような気がする。

ボートでガンガーにこぎ出して10分くらいするとぼんやりと周りの輪郭が見えてきた。岸のほうに目を凝らすとザッブーンという水しぶきとともに沐浴しているがわかる。いかにもガンジス。しばらくすると対岸から朝日が昇ってきた。日中同様、うすいオブラートをつつんだかのようなぼんやりとした朝日。ちょうどボートが通りかかっていい構図。

風情はあるのだけど、太陽を直視しているのにちっとも目を細める必要がないのがちょっぴりさびしい。

クルーズは所定の一時間きっかりで終了、そのあとぷらぷらとガート沿いを歩いていると「すみません、ちょっといいですか?」と声をかけられた。何だ、また物売りかと思って適当に相手をしていると、「何でバラナシに来たんですか?」と真面目な話をふられてびっくり。で、相手がかなり日本語が上手なことにさらにびっくり。

「インド人はみんな幸せになりたくてバラナシにくるんです。お金持っている人も何も持っていない人も、みんな幸せになりたくてバラナシにくるんです」15分くらいの彼との話の中でこの言葉が強烈に印象に残った。

インドに来て一週間ほど、インド人といっしょに右手で米とカレーをこねくりまわし、左手でおしりをふき、そして道をいく牛を眺めていた。最初は嫌悪感のあったこの習慣も気がつけば自然と受け入れられるものだ。でもやっかいなことにそんな一見非合理的な習慣を受け入れてしまうと、これまでの自分の感覚ってなんなんだろうと考えてしまう。

考えてみてほしい。街中に野良牛なんて非合理的な存在そのもの。牛を放し飼い(というか放ってあるだけ?)にすればフンをするし、アスファルトや石畳だったら糞はそこに残る。でもインド人に言わせれば、野良牛はゴミを食べてくれ、その乳がまたチャイになる。こんな素晴らしいことないじゃないか!なんてことになってしまう。

ガンジスもそう。聖なる河とか言っているけど、汚水垂れ流し、ゴミ流しまくり。聖なる河ならゴミ流さなければいいのに。朝、船頭さんにそう聞いたら「いや、聖なる河だからなんでも受け止めてくれるんだ」との答えが返ってきた。確かに理はあるんだけど腑に落ちない。インドにはそんな風に感じることが多い。だから考えてしまうんだ。きっと彼も悩んでる。

つまり僕がこれまで生きてきた中で得てきたモノサシで測れることが少ないんだ。日本語使いの彼の口から幸せになるために…って言葉を聞いた時、自分にとって幸せってなんなんだろうと真剣に考えてしまった。そして、インド人にとって幸せってなんなんだろうとも。

そういえば昨夜、ガートで献花の儀式を家族づれで見に来ていた人たちは老いも若きもみんな幸せそうに見えた。自分が健康で、愛する家族がいること。僕にとってもインド人にとってもこれだけで幸せなんだろうな。

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Written by shunsuke

2009年2月2日 @ 7:45 PM

カテゴリー: 2008/12 Bangladesh & India

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