人に学びて、自然とともに生きる

Never stop exploring, Keep your curiosity fresh

さよならGoogle

with 2 comments

がんばれGoogle!とエールを送ったとたん、Googleが中国での検索サービスからの撤退を決めた。
 

撤退か、追い出されたのか──北京五輪後に強まったGoogleへの逆風

 
今ではgoogle.cnのサイトにアクセスしようとすると自動的に香港のアカウントgoogle.hkに飛ぶようになっている。営業や研究開発の拠点はこれからも北京に置くらしいけれど、検索事業については中国政府からの検閲がない香港から対応するらしい。
 
周りの友人、従業員の反応は結構ばらばら。感覚的にインターネットに敏感な人ほど、Googleのすごさをわかっている人ほど撤退を残念がっている気がする。逆にうちの従業員など一般的なユーザーは「百度があるからいいか」っていう反応が多い。
 
お金を儲けることだけが唯一の哲学になってしまっている今の中国では理解されづらいことなのかもしれないけれど、信念を曲げずに堂々と退場した(と印象付けた)Googleはすごいと思う。もちろんそんな単純なことじゃなくて裏にはいろいろとあっただろうけど、なかなかできる決断じゃない。
 
Google創業者の一人Sergey Brin氏は、6歳近くまで全体主義体制が敷かれたソビエト連邦で、政治的な発言が検閲される中で過ごした日々が今のGoogleの信念に大きく影響を及ぼしていると語っている。今回の撤退は、北京五輪以降に検閲強化など事業継続が困難になるような状況が積み重なってきた上での決断だったとのこと。Googleが事業継続が困難だと判断したほどの政府の対応、それだけ中国政府がインターネットへの対応に苦戦している証拠なんだろう。
 
でも僕は思う。中国政府がどれだけ頑張っても、中国人民の意思をひとつの方向に向かわせるのはいずれ限界がくるんじゃないか。
 
新疆全土からインターネットにアクセスできないようにしても、携帯のショートメールを通じてウイグル独立運動指導者、カーディル氏の言葉が届く。チベットでのインターネット回線にどれほどの監視の目を置いても、ラサのセラ寺の僧侶が持つマッキントッシュにはダライラマの一語一句が届いてくる。
 
この世界はもうひとつの政治集団がコントロールできるような世界ではない、そしてこれまでの歴史がそうであったように、人間の意志と自由を渇望する心は情報を遮断するだけで抑えることができるものではない。
 
じゃあ、中国政府のやり方は最適じゃなかったのか?否、僕が中国の指導者だったら同じことをしたと思う。安定的な経済成長を続け、13億の民を飢えさせることなくこの国を豊かにしていく。そのためにはひとつの利益集団が強引に引っ張っていくのが最適な選択肢だからだ。そしてそのためには何よりも経済のことだけを考え続け、国民に自分から見た混乱をもたらす要素をできる限り排除していかなければならない。
 
中国では共産党の批判など政治的発言が禁止されて、中国人民は政府の意図したような方向に向かっているかというと、そういうわけでもない。政府の役人や党の役人も外国人である僕と一緒に飲んでみんな政府や党を批判するし、「文革中はどれだけ毛沢東の死を願ったことか」なんて言う人もいる。
 
長くなったけど、この国が混乱に陥ったとしたら一番困るのは経済的な依存度が高い日本だろう。政府がうまくコントロールしながらゆっくりゆっくりいい方向に向かっていけたらいいな。そう南寧から祈っている。
広告

Written by shunsuke

2010年3月26日 @ 10:54 PM

コメント / トラックバック2件

Subscribe to comments with RSS.

  1. ご無沙汰してます。人に伝えて行くというのは本当に難しいものですよね。最近つくづく感じています。自分をコントロールするのも難しい中、他人をコントロールするのは無理でしょうね。。。 いい方向に向けるには、どうしたらいいのか…最近悩んでます。 まさ

    雅仁

    2010年3月27日 at 1:51 AM

  2. > まさ久しぶり!いつも活躍チェックしてるよ。確かにものごとを人に伝えていくって難しいよね。僕は相手が他人である以上、どんなに頑張っても自分が伝えたいことを100%そのまますべて伝えることはできないと思ってる。だからこそ、伝え方、伝えるタイミング、伝える言葉を慎重に吟味して選ぶ必要があるよね。仕事でもプライベートでも僕は自分一人でできることなんてほんの少ししかない。だからGive&Takeじゃなくて、Give、Give、Give。他人をコントロールするのは無理でも、できる限り自分と考えを共有できる人を増やしていっていい方向に持っていくのが大切なんじゃないかな。

    Shunsuke

    2010年3月28日 at 6:19 PM


コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。