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Archive for 5月 2011

DAY4:滝の真下で台風中継

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一ヶ月も間が開いてしまったけど、エンジェルフォールの続きです。

夜半から降り始めた雨は朝になってもざあざあ振り。当初の予定では今朝は川を渡って1時間ほどジャングルを歩いてエンジェルフォールのの真下から滝を見上げる予定だったけど、このどしゃぶりだと行くかどうか迷う。エンジェルフォールも昨日と比べるとすごい水量だ。

1時間ほど様子を見ても雨はやむ気配がなく、多数決で行くかどうか決めることになった。おい、ペドロその決め方はガイドとしてよいのか?結果1対9でもちろん行くことに。そりゃ、ここまで来て真下から見ないなんてもったいないでしょ。

濡れてもいいカッコに着替えた一行は、轟々と流れる川をボートで対岸へわたる。雨具を持っている人は雨具を来て、持ってきていないペドロとロベルトは上半身裸でジャングルを進んでいく。まあ、最初から着ていなかったら確かに服は濡れないよね。


降り注いだ水が流れてあたり一体が湿地帯のようになっているジャングルをジャブジャブ水をかき分けて進んでいく。後でこの時のことを少し後悔することになるのだけど、この時は全身びしょぬれで進んでいくのが楽しくてしかたなかった。

1時間ほど歩いていくと、やみかけていた雨がまた強くなり土砂降りになってきた。雨だけじゃない、風も強くて台風みたいだ。するとパッと視界が開けて水しぶきが容赦なく飛んできて目や口や鼻の中に入ってきた。そうか、ここがエンジェルフォールの水が流れ落ちる場所なのか。

事前にエンジェルフォールの滝の水は、1000m近い高度を落ちていく途中に霧雨のように消えていくと聞いていたのだけど、夜半からの大雨で霧雨でなく豪雨の中にいるような水の勢い。しっかり地面まで滝になってますよ、これ。1,000m近いこの崖のてっぺんから水が流れてきているのかあ。といってもあまりに巨大すぎてどのくらい高いのか遠近感がわからなくなる。

こんな台風中継のような状況の中でもポーズとるラティーナたち。みんな3時まで飲んでいたのに元気だ。

ビューポイントで10分ほど滝を眺めて、また1時間歩いて岐路に着く。その後、キャンプサイトに戻りパスタの昼ごはんを食べて、ボートに乗り込む。昨日5時間かけてさかのぼってきた川をまたカナイマに向けて下っていくのだ。昨日は太陽が射す中の快適なクルーズだったけど、今日は横なぐりの雨がたたきつける中の試練の川くだり。みんな雨具を着こんでボートに乗り込む。雨具のないロベルトはゴミ袋を改造。


この後、3時間半ほど雨に打たれながらこんな流れを横目に見つつカナイマまで戻る。

夜は街のサッカー大会にお邪魔した後、ペドロの友人の家に行き、再び3時までラムコークとサルサパーティ。「この街はトーキョーやニューヨークと違って、バーもディスコも何もない。だからお酒を楽しみたい時は家をバーにして、踊りたいときは家をダンスホールにするんだよ」そうウインクして壁のスイッチをパチンと入れたらミラーボールが周りはじめた。ラテンの人々、人生を楽しむのが上手だ。

Written by shunsuke

2011年5月28日 at 12:56 AM

DAY3:川をさかのぼってエンジェルフォールへ

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カナイマの空港に無事にランディングすると、こんなわらぶき屋根の待合室が出迎えてくれた。これまでのカラカス、シウダーボリバルのピリピリした雰囲気とはうって変わってのんびりした場所。この雰囲気いいね。

セスナを降りた4人はここで3日間お世話になるガイドと合流。ガイドの名前はペドロ、今回は総勢13名のメンバーらしく、まだ到着していない他のメンバーを待つ間に周辺を散策する。こ こカナイマは地域全体が国立公園になっていて、ほとんど人は住んでいない。カナイマの街の近くにもカナイマ湖という湖があって、数あるテーブルマウンテン の中でもてっぺんの面積が一番大きいアウヤンテプイ(Auyan Tepuy)から流れてきている川が滝をつくりこの湖に注いでいる。僕らは今からこの滝の上流をさかのぼっていく。エンジェルフォールはこの川の上流にあ るのだ。

そんなカナイマ湖で洗濯をしていたおじいちゃん。今71歳の彼が23歳の頃にここに移り住んできたとのこと。いつもここで子どもや孫と一緒にやってきて洗濯してるんだって。森から出てくるタンニンをたっぷり含んだ湖の水は黒い。白い服を洗っても茶色くなってくるからここではみんな白い服は着ないそうだ。

しばらくすると、他の9名が合流。スペインのグラナダから来たスペイン人とベネズエラ人の看護士と女医6名、ロンドンでコンサルタントをやっていたイタリア人のロベルト、ワシントンDCに住んでるベネズエラ人とカナダ人のカップル、ロシア人のセルゲイ夫妻、そして僕ら2人の計6カ国から集まったメンバーだ。この13人で下の地図のCanaimaの場所からボートに乗って80km、4時間ほど川をさかのぼり、エンジェルフォール(Salto Angel)の向かい側にあるキャンプサイトで一泊、翌日1時間ちょっと山を歩いて滝の真下にある展望台に行ってカナイマまで戻ってくる。最初は1日目カナイマに泊まって2日目にキャンプに行く予定だったのだけど、今日の天気がよいので1日目にキャンプに向かうことになった。

まずはピックアップに乗ってボートの出発地点に向かう。13人のうちスペイン語がメインなのが女医と看護士6名、そしてRobertoとワシントンに住んでいるベネズエラ人の彼女はスペイン語(イタリア語)がネイティブで英語もかなりうまい。セルゲイはそこそこ英語を話すけれど、奥さんがほとんど英語を話せない。そんなメンバー構成なのでガイドのペドロはスペイン語と英語を織り交ぜて説明していく。セルゲイは逐次奥さんにロシア語で通訳、愛の為せる技だね。

カナイマの街を抜け10分ほど行くとボート乗り場に到着。ここで20人くらい乗れるボートに乗り換えていよいよ川をさかのぼる。


出発して20分ほど行ったところで、いったんボートを降りて歩く。早瀬のところは人が乗ったまま行くと危険なので、乗客は降りて荷物だけ積んでスタッフがボートを進めるのだ。ボートのエンジンの音が聞こえなくなると、聞こえてくるのは風の音だけだ。とっても不思議な空間。この周辺にはアウヤンテプイだけでなくいくつかのテーブルマウンテンがあってどれも形が個性的。垂直な崖だけじゃないんだね。

僕らの目線の先に巨大なアウヤンテプイが見えてきた。このテプイのてっぺんから流れ落ちているエンジェルフォールの落差が973m、ということは高さ1,000mの壁なわけだ。でかすぎて異次元の世界に来た感じ。遠近感がよくわからなくなるなあ。

30分ほど歩いた後、一行は再びボートに乗り込み、さらに川をさかのぼっていく。時おり早瀬に来ると水が跳ねて気持ちいい。天気も絶好のピクニック日和だ。しばらくすると「昨日3時までパーティだったから」とペドロがおもむろに缶ビールをとりだして飲み始めた。おいおい、自分のしかないのかよ。まあベネズエラだからありか。このペドロ、ガイドはしっかりやってくれてその上茶目っ気があっていいやつだった。

13時を過ぎたところで少し遅めのお昼ごはん。支流が流れ込む小さな滝つぼで水浴びをする。森から流れ出てきたばかりの水は意外に冷たい。それでも日が差していたのであっという間に水着は乾いてしまう。

岸のほうを見ると、水際の水没した木々からタンニンが溶け出しているのがよくわかる。このボートトリップの途中、不思議だったのが魚が跳ねる姿やさえずる鳥の姿をほとんど目にしなかったこと。後から聞いた話だと、タンニンが多く溶け出したこの川はpH4.0~5.0くらいの酸性のため生息可能な生物の数が少ないそうだ。だから流域に生息する鳥やそのほかの動物も少ないのかもしれない。こうして枯葉などから溶け出していった成分が川に流れ、最終的にオリノコ川としてカリブに流れていく。何万年、何億年もこの炭素が積み重なっていった結果、今のベネズエラの油田ができたんだろうね。一緒に行ったHはエネルギー関係の仕事をしているので、気がつくとこんな話になっていることが多いな。

だんだんアウヤンテプイがでかくなってきた。よく見ると小さな滝がテプイから流れ出している。エンジェルフォールはこのアウヤンテプイから流れ出る滝だけど、アウヤンテプイから流れ出る滝はエンジェルフォールだけじゃないんだね。てっぺんの平らな部分の面積が700k㎡もあって東京23区よりも広いのだからそれも納得。


カナイマを出て4時間が経ったころ、突然視界の先に白いものが見えてきた。エンジェルフォールだ!ここからだと流れ出るところと流れ落ちる場所が岩に隠れているから最初はよくわからなかったけど、近づくにつれて白いものが水しぶきなことに気がついていく。

メンバーのテンションも最高潮!

4時間半かけてキャンプサイトに到着。キャンプサイトといっても、ここは亜熱帯の国ベネズエラ。テントはなくて、屋根だけが建てられているだけ。夜はハンモックに寝ることになる。カラカスやシウダーボリバルの厳重な戸締りから考えると開放的でいいなあ。ただ、夜は結構冷えて長袖二枚着ても寒かった。

夕食前にこのキャンプサイトの近くでエンジェルフォールがきれに見えるスポットに行く。迫力がすごい。

夜はペドロがカナイマから持ってきた2本のラムをみんなで空けて、踊り騒ぎまくる。まるで修学旅行みたいな、そんなノリ。これぞラテンな感じ。この雰囲気大好きだなあ。しかし気がついた頃には午前3時、まったく何しに来てるんだか。

Written by shunsuke

2011年5月23日 at 5:13 AM

DAY3:初めてのセスナはビジネスクラス

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ベネズエラ三日目。朝7時にアドレナリン・エクスペディションズのルイスが宿に迎えに来る。止まった宿、Posada Don Carlosは古い家を再利用した静かな宿。中に広い庭があって雰囲気がとてもよかった。これでツイン100VEF(13USD)は安い。ホットシャワーがあって、夜にエアコンが壊れなければ最高の宿だったんだけどね。

昨夜22時過ぎに到着したロシアからの新婚夫婦セルゲイたちと車に乗り、シウダーボリバルの空港に向かう。ここで6人乗りのセスナに乗り換え、300kmほど南のエンジェル・フォールの玄関口、カナイマ(Canaima)に向かう。おーこれがセスナか。人生初体験だ。

荷物をセスナの中に積み込み、パイロットに座席を指定される。機体が軽いため左右のバランスがとれるように配置するのだ。そして僕の席は操縦席の隣!隣というか目の前に計器があって、操縦席そのもののような感覚。これはビジネスクラスだ。思わず計器に触りたくなっちゃう。

パイロットは確かロベルト(だったと思う)。一応Rutacaというシウダーボリバルを拠点としている航空会社が運行していて、パイロットもそれなりにしっかりした感じ。頼んだよ!僕らの命はあなたにかかってるんですから。

ブルンブルンとプロペラが回り始めていよいよ離陸。機体が軽い分、ジェット機よりもあっさりと離陸していき、どんどん地面が遠ざかっていく。僕の座ったビジネスクラスは扉のところの窓が開いていて容赦なくびゅんびゅん風が入ってくる。

一緒に行ったHも、セルゲイも初めてのセスナだったらしく、みんなで大興奮。思ったよりも揺れが少ない上、高度が低いから地面の様子がよくわかる。昨日シウダーボリバルまでの道沿いで見えたように、人家も畑も見当たらない平原と丘陵地が続く。谷に木が茂る土地は、アフリカのサバンナを連想させるような土地だなあ。

操縦席からの眺めはスペシャルだ。雲と雲の間を飛んでいるのがよくわかる。

なんか僕までパイロットになった気分だ。いいねえロベル・・・おい!お願いだから操縦中に携帯いじらないでよ!いじるのは携帯の横にあるGPSだけにしてくれ。

30分くらい過ぎた頃におもむろに雲の切れ間からテーブルマウンテン(テプイ)が現れた。ほんものだ!分厚いステーキだ!すごい。

東南アジア半島部のような乾燥フタバガキ林を流れる川はタンニンが溶け出していて黒い水をたたえている。セスナから見下ろすと、まるで原油が流れているかのように見えるなあ。

そして職業柄、こういうのは気になってしまう。この後、畑になるのかな。

いよいよカナイマの空港が見えてきた。こうして目視で滑走路が見えてきてランディングの瞬間を迎えるのはすごい新鮮だ。

エンジェルフォールツアーに続く。

Written by shunsuke

2011年5月22日 at 12:54 AM

カテゴリー: 2011/05 Venezuela

DAY2:飛行機乗り遅れて空港で待ちぼうけ

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ベネズエラ二日目。今日はカラカスからエンジェルフォールツアーの出発点となるシウダー・ボリバルに向かうため、昨日の移動の疲れを残しつつも朝一番で空港に向かう。この航空券がウェブでは購入できなかったため、朝一番で行って航空会社のカウンターでチケットを購入する必要があるのだ。6時間ほどお世話になったHotel Catimar、高いホテルが多いカラカス空港付近のホテルの中で、空港までの送迎つきで50USDはおトクだった。

オフシーズンの今、カラカスからシウダーボリバルに直接飛んでいる飛行機はほとんどなく、まずはカラカスからプエルト・オルダス(Puerto Ordaz)行きの飛行機を探してみる。この路線は数社が飛んでいるのだけど、アセルカ航空(Aserca Air)がたくさん飛ばしているようで、7:20、11:30、15:00の便があった。この時すでに7時を回っていたので11:30の便を400VEF(50USD)で購入。思ったよりも安いね。

ところでカラカスの町は標高1,000mを越える盆地にあって比較的乾いていて涼しいのだけど、このカラカス空港は海沿いにあって、少し外を歩くだけでカリブ海の湿気をたっぷりすった空気が身体にまとわりついてくる。南国だ。

ちなみにこのプエルト・オルダスという街、地図でいくら探しても出てこなくてずっと不思議だった。Hがトロントで購入したロンリープラネットを読んでいたら、合併して今はシウダー・ギアナ(Ciudad Guayana)と呼んでいるとの一文が書いてあった。行く予定の方、まぎらわしいので要注意です。

フライトまでしばらく時間があったので、国際線ターミナルに行き500USD追加で闇両替をする。昨日は到着が遅かったから両替商も選択肢が少なかったけれど、この日は歩いているといたるところから声がかかる。結局数人と話して1USD=7.8VEFで両替。だいたいこのくらいが相場なんだろうな。両替してくれたのは今日も空港の係員、外国人らしき人を見かけては近づいて声をかけていた。合理的といえば合理的なんだろうな、違法だろうけど。

その後出発時間の1時間前に荷物検査を通り、搭乗ゲートの前でこれから訪れるギアナ高地の光景をHと一緒にあれこれ話す。いよいよ気分も盛り上がってきたなーと時間を見計らって搭乗ゲートに行き係員にボーディングパスを手渡すと、なにやら係員が険しい顔をしている。そしておもむろに一言「he salido」と一言。えっ?もう飛んじゃったの?だってサインボードには搭乗手続き中って出ているじゃない?あーだこーだ文句を言っても後の祭り。もう扉を閉めて離陸に向かって動いてしまっているらしい。僕とHは恨めしげに目の前の滑走路を走っていくプエルト・オルダス行きの飛行機を見つめていた。

なんたる失態・・・

呆然とする僕らがよほど困ったように見えていたのか、他の飛行機を待っていた英語の話せるオジサマが日本から旅行に来ていて日程上今日中にシウダーボリバルに行きたいことを伝えてくれ、15時に便に振り替えてくれることになった。そんな余裕もなかったので名前を聞き忘れてしまったけど、カラカスの空港で助けてくれたオジサマどうもありがとう!こういう時、地元の人の温かさが心に染みるよ。

教訓、国によっては客がいなくてもアナウンスをせずに飛ぶところもある。初めて行った国で飛行機に乗る時は余裕をかましていないでしっかり搭乗口で待っていよう。

結局朝7時から15時まで8時間空港で待ちぼうけをしてようやく飛行機に乗り、16時過ぎにプエルト・オルダスに到着。空港にいたタクシーと交渉すると、シウダーボリバルまで200VEF(25USD)だったので、そのまま100kmちょっと離れたシウダーボリバルまでタクシーで向かうことにする。

プエルトオルダスからシウダーボリバルへの道は何もない平原をただまっすぐ走る。ここベネズエラは世界第8位の産油国。もともとはカカオのプランテーションが発達した農業国だったが、20世紀初頭の油田発見以降、国内産業の多くを石油をはじめとする天然資源に依存するようになり、農林業は衰退していった。現在では都市人口比率は85%にのぼり、食糧の半数を輸入に頼っている。そんな話を裏付けるかのような人も畑もない平原が続く。

そもそも日本の2.5倍、91.2万k㎡の土地に2500万人くらいの人しか住んでいない。その国で国土の半分くらいは平地な上に、85%の人口が都市に集中していたならそりゃ何もない平原は多いだろう。途中、ガソリンスタンドに寄る。ガソリン価格を聞いてみたら、なんと0.3VEF/1ℓ。およそ日本円で3円/ℓ。世界一ガソリンが安いとは聞いていたけれど、これにはびびった。

18時過ぎにシウダーボリバルに到着。メールで連絡していた旅行会社Adrenalin Expeditionsのシウダーボリバル空港内にあるオフィスで、翌日からの二泊三日のエンジェルフォールツアーを申し込む。シウダーボリバルからカナイマ(Canaima)までのセスナ往復2泊3日分すべての料金込みで310USD。ちょっと高いかな。そう思ったけど外が暗かったことと、ここのオペレーターのルイスが信頼できそうな人物だったので即決で申し込んだ。カナイマからサンタエレーナ(Santa Erena de Uairen)まで他に希望者がいたら追加料金で飛んでくれるらしい。これでようやくエンジェルフォールへの準備がととのった。ルイス、ありがとう!

宿はロンプラにも出ていたPosada Don Carlosをルイスから薦められ、そこに一泊。シウダーボリバルの旧市街の中にあるのだけど、19時を過ぎるとどこの道も人通りが少なくて怖かった。当たり前といえば当たり前なのかもしれないけど、暗くなったら誰も外を出歩かない。これがベネズエラの現状なんだろうな。

ベネズエラ初の晩ごはんは、宿のそばで唯一開いていた食堂でシンプルな肉と野菜を食べる。これで50VEF(4USD)。野菜も基本的に塩味だけで、肉は塩と胡椒とレモン。これが中南米のちょっと物足りないところなんだよな。

さあ、いよいよ明日はエンジェルフォールだ。

Written by shunsuke

2011年5月21日 at 4:54 PM

カテゴリー: 2011/05 Venezuela

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DAY1:中南米一危険な街カラカス

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5月1日、今回一緒にベネズエラに行くことになったHと空港で待ち合わせ、トロント行きのエア・カナダに乗る。機内設備はワイドモニターにコンセントとUSBもついていて、とても快適だった。飛行機乗っている間に携帯が充電できるのはうれしいよね。

ゴールデンウィークということもあり、機内はほぼ満席。テーブルマウンテンの上に一緒にヘリで飛んでくれそうな人がいないかなと探してみたものの、バックパックを機内に持ち込んだ我々は明らかに浮いていた。みんなきれいな格好、きっとナイアガラの滝にでも行くんだろうな。

成田からトロントまでは12時間弱のフライト。寝てしまったら到着後寝られないなと思い、香港映画のLovers’ discourse、バーレスク、Black swanと三本映画を見る。気がついたら英語でなく知らず知らずのうちに一番楽な中国語を探している自分がいてちょっと複雑な気持ちになる。アルファベット、しばらく離れているとどうしても苦手がぬぐえない。

三本見た映画の中ではブラックスワンが衝撃的だった。見ていると息が詰まるようなスリリングな展開と、激しい競争の中で妬みや嫉妬がうずまく世界がとてもリアルですごかった。目を閉じると映画のワンシーンが夢に出てきてしまいそう。

それぞれの映画を見るたびに、冒頭に数社のCMが流れるのだけれどHSBCのCMがとても印象的だった。香港空港を旅立ってカナダに留学したチャイニーズの女の子。最初は慣れない生活だったけど、現地での勉強や遊びを通じて成長していくとのストーリー。最後はバンジージャンプで終わるのだけど、主役の女の子の表情がとてもよかった。通り過ぎた時間にノスタルジーを感じるようになったのは年をとった証拠かもしれないな。

初めて乗ったエア・カナダはご飯もおいしく、CAもウィットに富んでいて快適だった。アメリカのキャリアだと有料なアルコールもすべて無料。こりゃ、中南米に行く時はエア・カナダだな。三食出た成田-トロント間の二食目にカップヌードルが出てきたのは少しびっくりしたけど。

トロントへは定刻どおり到着。ほとんどの乗客はカナダが目的地だったようでトランジットの乗客は数えるほど。アメリカと同じく乗り継ぎでもスタンプは押されるのだけどトランジット専用のレーンを通ることになるので、ほとんど並ぶ必要がなかった。係員に「ベネズエラに観光?家族でもいるの?」と聞かれたのはちょっとショックだった。それなりに観光地って認識だったのだけど、スペイン語がもはや第二言語となっているアメリカ西海岸と違って、フランスが公用語なカナダからはベネズエラは遠い世界なのかもしれない。

トロントからベネズエラまでは6時間ちょっと。さすがに眠くなっていて、機内をほとんど寝てすごしてあっというまにカラカスに到着。ベネズエラのタイムゾーンはちょっと変わっていて世界で唯一のGMT-4.5。G-Shockでも出てこなかった。もちろん機内に一緒にテーブルマウンテンへのツアーをシェアしてくれそうな人は見当たらず。がっかり。

入国審査を終えて外に出る。空港そばのホテルを予約していて迎えも頼んだのだけど、案の定迎えらしき人はいない。電話で迎えを頼んでいる間、「Cambio?」と声を掛けてきた空港の警備員と両替の交渉をする。

ここベネズエラは通貨ボリバル(VEF)に公定レートと闇レートがあって、かなり差があるため空港のガードマンすらも闇両替商になって闇両替が行われている。2、3人に聞いたところ1USD=7.5VEFまでいったので、300USDほど両替をする。2010年の9月が1USD=5VEFだったとのことだから急激にVEFが弱くなっている。それだけ国内でインフレが起こっているということか。数人と話しただけだけど、ここベネズエラのスペイン語はきれいな発音で聞き取りやすい。よかったよかった。

そうこうしている間に迎えが到着。なにせカラカスは近年中南米ではコロンビアのボゴダよりも危険と言われる中南米一危険な都市。外務省の安全情報もあんまり耳にしたくない話ばかりが出ている。Wikipediaによると2008年には10万人あたりの殺人事件発生率が130人となり、世界最悪との記録もあるらしい。到着が夜中だったこともあって、しっかりと空港に迎えに来てくれるホテルに泊まることにした。

そんなホテルの部屋を開けたらこんなお出迎え。ペルーボリビアではあまり目にしなかったけど、今回の旅ではほとんどのホテルでこのタオルアートが出迎えてくれた。

何気ない空間もちょっとの工夫で楽しいものになる。この遊び心がラテンらしいね。明日は早朝かあ空港に行きエンジェルフォールへの玄関口、シウダーボリバル(Ciudad Bolivar)に向かいます。

Written by shunsuke

2011年5月18日 at 11:46 PM

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ベネズエラとブラジルで感じたこと

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無事にゴールデンウィークの旅行から戻ってきました。

最初はベネズエラでテーブルマウンテンのトレッキングに行く予定だったのだけれど、途中で日本からの往復を含めた11日間ではトレッキングには日数が足りないことが判明して、エンジェルフォールを見にいき、そのあとブラジルのマナウスに行きアマゾン川へ行ってきました。

僕の数少ない特技は忘れること。今回の旅行でもブラジルのボアビスタのホテルに携帯を忘れて空港からタクシーを飛ばしてとりにいき、その後に乗った飛行機の中にガイドブックを忘れて乗務員に取りに行ってもらう。そんな救いようのないMr. Forget。なので、忘れないうちにベネズエラとブラジルで感じたことを箇条書きで書いておこうと思います。

・南米は時間にいいかげん、とのステレオタイプ的な印象があったのだけれど、ベネズエラ、ブラジル両国とも飛行機、バスその他交通機関は時間に正確だった。おかげでカラカスの空港では国内線にチェックインしたものの、おしゃべりをしていた僕らを置いて時間通りに飛行機が離陸していき乗りすごした。

・時間は比較的正確だけどその運用は結構いいかげん。よく言えば柔軟性にあふれている。エンジェルフォールへのセスナのフライトでは操縦席の隣に座ったのだけど、パイロットが飛行中に携帯メールとかをいじっていて結構怖かった。だって、初めてのセスナだったし。

・ベネズエラのガソリン価格は衝撃的だった。1リットルおよそ3~4円。チャベスが政権を握ってガソリン価格を低く抑えているのだけれど、ベネズエラ産のガソリンは硫黄分が多かったりと良質でないため排ガスがひどく街中は空気が悪い。ガソリン価格には社会福祉的な政策の一面もあるのかもしれないが、国際商品市場が形成されている商品に対する政府の市場競争を無視した価格コントロールは、長期的にみて自国産業の競争力低下につながるような気がしている。

・ブラジルのガソリン価格は1リットルあたり2レアル前後なので日本と同じくらい。ベネズエラの安いガソリンを目当てに、ベネズエラ-ブラジル間の国境にはブラジルからやってきた長い車の列ができていた。でも国境からブラジル側の一番近い町らしい町までは200kmちょっとある。往復400kmをドライブしてガソリンを入れに来ているのか?こういうのを見ると先進国が「CO2削減!」とかやっているのがバカらしくなる。

・ベネズエラは石油産業の発達にともなって農村から都市へと人口が流入し、農林牧畜業が衰退した。今では食料品の半分以上を輸入に頼っているとのこと(未確認)。確かに旅行中、バスに乗っていて街を離れると、ほとんど人を見かけなかった。だから大自然が残っている。言い方を帰れば、過去の森林伐採などで一次植生が失われた広大な土地、それも気温や降水量に恵まれた広大な土地が、サバンナあるいは湿地として手がつけられずに残っていて、農林牧畜業の観点からするとポテンシャルはものすごく高い。

・ブラジルの物価高はすごい。現在1USD=1.6-1.7レアル程度。マナウス街中のホットドックスタンドのホットドックが2レアル(1.5USDくらい)、マナウスでのマクドナルドのハンバーガーセット(たしかチーズバーガー)が14レアル(8USDくらい)、マナウス空港からダウンタウンまで20kmくらいタクシーに乗って58レアル(35USDくらい)。もう物価は先進国かそれ以上。新興国とひとくくりにされることが多いけれど、経済成長率の数字だけでは見えてこないその国々の発展のプロセスと特徴が見えてきて面白かった。

Written by shunsuke

2011年5月15日 at 11:41 PM

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森絵都 『風に舞い上がるビニールシート』

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ベネズエラへの出発前、成田空港の本屋でタイトルと表紙で思わず手に取った一冊。よく調べてみたら直木賞受賞作だったんだね。こりゃ、失礼しました。

森絵都さん、彼女の書く作品はなんでここまで読む人の心を和ませるのだろうか?6篇からなる短編集なのだけど、どれも読み手の心をソワソワさせつも最後には水戸黄門の印籠が出てくるかのようにすぽんときれいにまとまってしまう。うまいなあ。

一番好きだったのはクレーム処理に向かう出版社の主人公と広告主の若い男性のやりとりを描いた「ジェネレーションX」。まるで親子がキャッチボールをしているかのように、年の離れた二人が徐々に相手との距離を縮めていっていくようすが微笑ましかった。

ちょっと気分転換したいとき、小旅行に出かけて気兼ねなく本を読みたいとき、そんな場面にぴったりの一冊。おすすめです。それにしても彼女と荻原浩さん、今最高に乗っている女性作家だなあ。

風に舞いあがるビニールシート (文春文庫)
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森 絵都
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Written by shunsuke

2011年5月12日 at 10:30 PM

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