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Archive for the ‘2011/12 Roraima Trek’ Category

ロライマトレックIndex

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■日程:2011年12月23日~2012年1月4日

■ロライマトレック地図

■旅程
12/23 AC002 東京 (NRT) 1700 トロント (YYZ) 1500
AC090 トロント 2240 サンパウロ (GRU) 1130 (+1day)
12/24 JJ3746 サンパウロ 2305 ボアビスタ (BVB) 0300 (+1day)
12/25 ボアビスタ (Boa Vista) → サンタ・エレーナ・デ・ウアイレン (Santa Erena de Uairen)
12/26 Roraima trek day1
12/27 Roraima trek day2
12/28 Roraima trek day3
12/29 Roraima trek day4
12/30 Roraima trek day5
サンタ・エレーナ・デ・ウアイレン (Santa Erena de Uairen) → プエルト・オルダス (Puerto Ordaz)
12/31 プエルト・オルダス (Puerto Ordaz) → カラカス (Caracas)
1/1 カラカス (Caracas)
1/2 AV081 カラカス (CCS) 1850 ボゴダ (BOG) 2010
AC963 ボゴダ (BOG) 2355 トロント (YYZ) 0600 (+1day)
1/3 AC001 トロント (YYZ) 1200 東京 (NRT) 1510 (+1day)

■日記
DAY1: 遥かなるロライマ
DAY2: ふるさとは遠きにありて思ふもの
DAY3: 国にあふれるシモン・ボリバルたち
DAY4 ロライマトレック1日目: 左手にクケナン、右手にロライマ
DAY5 ロライマトレック2日目: ロライマ登頂!
DAY6 ロライマトレック3日目: 20億年前から止まった世界を歩く
DAY7 ロライマトレック4日目: てっぺんから下界を望み、感慨にひたる
DAY8 ロライマトレック5日目: さよならロライマ
DAY9:カラカスで年越しサルサライブ
DAY10:ビバ!社会主義!
DAY11: Venezuela, hasta proxima vez!!

ロライマ山で感じたこと
2011年5月のベネズエラ旅行

Written by shunsuke

2012年6月30日 at 5:27 PM

カテゴリー: 2011/12 Roraima Trek

DAY11: Venezuela, hasta proxima vez!!

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カラカス滞在最後の日、昨日は結局丸一日時間があったのにマクドナルドさえも閉まっていて、観光らしいことは何もできなかった。帰りのフライトが今日の午後なので午前中せめて見所を見ておこうと、早起きしてお出かけする。人が少ない朝の街を歩くと、昼間ではあまり気がつかなかったものに目がいく。こんなすばらしい絵が描かれた電話ボックスもそのひとつ。左のやつはモザイクがに見えるように描かれていたりして、びっくり。これ、たぶん落書きなんだよね。

カラカスで一番行きたかったシモンボリバルの生家に再チャレンジするものの、またもやクローズで再撃沈。再チャレンジで思い出したけど、安倍さんが総理大臣の時にさかんにアピールしていた「再チャレンジ制度」、最近めっきり名前を聞かなくなったけど、どうなったんだろう?

そんな疑問はさておき、仕方ないので昨日も行ったAltamiraに行く。なんで同じところにまた行くのかというと、他の地区はあまりいい話を聞かないから。すっかりびびってる。そんなAltamiraで美術館を発見。広い庭の中に植民地時代の独立戦争のようすを描いた絵が展示されていた。これは支配者たちに処刑されるインディオたち。かなりダイレクト

こちら側は奴隷として連れて行かれる様子。現在の施政者の治世が、植民地時代の圧制から解放したその道の延長上にあるというのが、多少なりとも政権の正当性につながっているのかな?もしそうだとしたら、その発想と手法って日本軍の残虐さを強調し続ける中国政府とそっくりだ。

以上、カラカスの観光はこれで終わり。丸二日いたけど、ビビッていた上ニューイヤーでいたるところが閉まっていたので、ロライマの疲れを取ること中心の滞在だった。たまにはそんな休日もいい。最後はSabana Grandeのカフェでフレッシュストロベリーとローカルフードでゆっくりと昼ごはん。これってエンパナーダだっけ?

帰り便はエアカナダの時間変更があったせいでコロンビア経由。コロンビア、なんかとっても危険な匂いがする国だよね。2時間しか時間がなかったので空港だけだったけど、南米一の美女の産地との評判も高く、いつかゆっくり来てみたい。

東京へはトロント経由で翌日の午後に到着。この正月もかけがえのない思い出ができた。ベネズエラで出会ったすべての人に感謝、特にアレックス!最高だったよ。Hasta proxima vez Venezuela!!

Written by shunsuke

2012年6月23日 at 7:12 PM

カテゴリー: 2011/12 Roraima Trek

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DAY10:ビバ!社会主義!

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正月の朝、朝から真っ青な空がのぞくすがすがしい天気。ここカラカスは赤道に近いものの標高が1000mちょっとあるので、四季を通じて過ごしやすい気候だ。これで治安がよかったらとても住みやすそうな町なんだけどね。

朝ごはんを食べに外に出てみると、最初に聞いていた通り街はひっそりと静まり返っていて開いている店を探すのにも苦労するくらいだ。幸運にも昨日も寄ったホテルのそばのカフェが開いていたので、そこで朝食。テレビではチャベス大統領の新年のスピーチのようなものが流れる。キューバに行ってガンの治療をしてきたプレジデンテ。以前よりむくんでいて明らかに体調が悪そう。テレビでは「体調はなんら問題ない」みたいなこと言っていたけど、なんだか病人にしか見えないよ。

午前中にアルゼンチンへと戻るGを送り出す。築地のバルでテーブルマウンテン登ろうぜ?と軽く声を掛けたのがきっかけで実現した今回のトレッキング、7日間一緒に過ごして意見がぶつかることもあったけど彼と一緒で楽しい時間を過ごせた。いつも駄々をこねる僕に大人な対応してくれてありがとう。

ブエノスアイレスへと戻るGを送り、帰国までもう一日ある僕はカラカスの街を歩くことにした。まずはホテル近くのSabana Grande駅から地下鉄に乗り博物館のあるAltamira(アルタミラ)駅まで行ってみる。一眼レフを持ち歩く勇気はないので、iphone片手にお散歩。ここカラカスには地下鉄が4路線ほどあって、どれもトークンで統一料金で乗ることができる。最初はちょっと怖かったけど、乗ってみると本数も5分に1本くらいあるし10分に1本しかない名古屋の名城線よりも便利に感じるくらいだ。

今日は地下鉄の中でこんな広告を見つけた”Hecho en socialismo”英訳すると”Made in socialism”。チャベス率いるベネズエラの与党、PSUV(ベネズエラ社会党)の広告。語弊を承知で意訳すると「ビバ!社会主義!」みたいなノリなんだろうね。朝見ていたテレビでも、街角の人がインタビューされるたびに毎回毎回”プレジデンテ・チャベ(地元の言葉だとチャベスのスはあまり発音しない)に感謝”みたいな接頭句がつけられていて、予想していたよりも独裁色が強かった。このロゴはちょっとかわいいけど。

アルタミラはカラカス一のオフィス街。外資系企業が入るオフィスビルが並び、街では比較的安全と言われている。外に出てみると広い通りに整然とビルが並ぶ、まぎれもないオフィス街。

少し歩くと、突然こんな光景に出くわした。大量の血痕が道にこびりついていて、血だらけの服そして靴が片方だけ転がっている。大方、昨日大晦日の夜に酔っ払って誰かが喧嘩でもしたんだろう。それにしても一番安全な地区と呼ばれているここでもこんな光景を目にするなんて、ちょっとびっくり。警戒しすぎもいけないけど、やっぱりびくびくする。

おなかがすいてきたので昼ごはんを食べられる場所を探すも、ここアルタミラでもなかなか店がやっていない。なんとマクドナルドまで休みだった。さすが1月1日。

アルタミラの博物館が1月1日で休みだったので、今度はベネズエラいや南米の英雄シモン・ボリバルの家に行ってみる。場所はちょうど昨日ライブを見たPlaza Bolivar。地下鉄でも向かうも案の定ここも門が閉じられていた。うーん、1月1日に観光は厳しい!

昨日はにぎやかだったこの辺りの通りも今日は一軒も店が開いていない。ここまできれいにシャッターが閉じられていると気持ちよくもある。でも通りに人が少なくて店も全部閉まっていると急に街の雰囲気が怪しくなる。

カラカスは2010年にスペイン総督を追放して事実上の独立を勝ち取った200周年を迎えた。町中のいたるところに200周年”Bicentenario”のデザインが掲げられていた。

結局この日はほとんど何も観光できずにカラカスの街を歩いただけだった。今回の旅はあわただしく移動してトレッキングだったから、こんな日があってもいいかも。夜は連日の移動の疲れもありゆっくり休む。 そんなゆったりとした1月1日。

Written by shunsuke

2012年6月22日 at 12:32 AM

カテゴリー: 2011/12 Roraima Trek

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DAY9:カラカスで年越しサルサライブ

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サンタエレーナからのバスは朝6時くらいにPuerto Ordaz(プエルト・オルダス)のバスターミナルに着いた。事前にGに頼んで11時発のカラカス行きの飛行機を押さえていたので、5時間ほど時間ができた。バスターミナルにタクシーが結構いたので、交渉しドライバーと交渉し100VEF(13USD)で2時間タクシーを借り切ってプエルトオルダスの街の名所をめぐることにした。

まずはガソリンスタンド。5月に来たときも世界一安いと言われるこの国のガソリン単価にはびっくりしたけど、今回も50リットル入れて4.84VEF、約0.6USD。1リットルあたり0.097VEFだから1リットル0.012USD、1USD=80円だとして1リットル約1円ですか。笑っちゃうくらい安い。

ここプエルトオルダスはオリノコ川の中流に位置する1950年代につくられた新しい街で、Ciudad Guayana(シウダーギアナ)という街と隣合っている(地図とかではCuidad Guayanaしか出てこなかったりする)。オリノコ水系の豊富な水資源を利用した水力発電により、アルミニウムや鉄鋼などベネズエラの石油産業をのぞく多くの産業が集まる街でもある。まずドライバーが連れて行ってくれたのは街を支える巨大な水力発電所。

ドライバーの話によるとここプエルトオルダスでオリノコ川に合流するRio Caroniに1980年代に巨大なダムが建設され、以降この街が栄え始めたそうだ。「カラカスには国中から貧乏人が集まって危険だけど、この街はみな仕事があるから平和なんだ」とのこと。たしかにタクシーの車窓からも朝からランニングする人の姿も見えたりして、住みやすそう。

ここから先のところでRio Caroniはオリノコ川に合流して大西洋へ注ぐ。川の水はアマゾンのRio Negroと同じくタンニンをたっぷり含んで真っ黒。

車窓からもあちらこちらの川べりに工場が見えた。ここは鉄の工場かな?3000tは運べそうな船が横付けされていて、水運は整備されている。ここから大西洋までは120kmほど。ここで積まれたものも大西洋へと出て世界中へ届けれらるんだろうな。

ロライマトレックを手配したオペレータのフランシスコから「12月31日はみんな働かないから気をつけろ」と言われていたので、2時間ほどでプエルトオルダス探検を切り上げて空港に戻る。幸いなことに空港スタッフも普段どおり働いていて飛行機もしっかり飛んでくれるようだ。何より何より。

チェックインをしてセキュリティを通過しようとしたところで、空港スタッフとひょんなことから会話が弾みコーヒー飲んでいけよとなり、最後には皆で仕事ほっぽらかして記念写真。ただ彼らスタッフが単に暇なだけだったなのかもしれないけど、簡単なあいさつをきっかけにこうしてすっと会話が生まれる雰囲気は好きだ。自分が楽しく生きることを一番に考えることは大切だよね。彼ら曰く「中国人や日本人って何もしゃべらないから何考えているかわからなかったけど、あなたたちみたいなsimpaticoな人たちなのね」とのこと。僕とGが日本人の平均値かというとそれは微妙だけど、そんな言葉をかけてもらって日本人としてうれしい限りです。

カラカスへは1時間ほどで到着。比較的安全と言われているSabana Grande付近に宿をとり、通りを歩く。今日は12月31日、クリスマスからニューイヤーにかけてのシーズンが最大のイベントであるこの国では皆お祭り気分で通りも家族連れでにぎわっていた。危険、危険と言われるカラカスだけど昼間に人通りの多い場所を歩くなら特に危険は感じない。

Plaza Bolivarでサルサライブ!空港でもらった新聞でそんな広告を見つけ、夜はGと二人で地下鉄に乗りライブを見にいく。会場に着いてみるとミュージシャンはベネズエラ国内だけでなくキューバやアルゼンチンからも来ていて、かなり大きなイベントだった。始まる前は大人しかった客も音楽が鳴り出すと自然と腰でリズムを取り始め、次第にあちらこちらで二人で踊り始める。音楽とリズムが生活の中に流れているんだなあ。

曲が進むにつれ、アルコールの入った客はヒートアップしていきちらほら殴りあいも始まった。すぐに警官が出てきて当事者を羽交い絞めにして連れ出していく。生活の中にリズムがあるのもラテンだけど、一般庶民には娯楽があまりなくてこういった機会にすぐにヒートアップしてしまうのもまたラテンだなあ。

あまり遅くなるのも危ないので20時過ぎに切り上げてホテルに戻る。昨夜の夜行バスの疲れもあり、夢の中で年越しを向かえた。

Written by shunsuke

2012年6月16日 at 5:01 PM

カテゴリー: 2011/12 Roraima Trek

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DAY8 ロライマトレック5日目: さよならロライマ

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●ロライマトレックマップ

昨夜、久しぶりに飲んだビールの酔いもあって、昨夜は20時過ぎに就寝。ぐっすり寝て朝目が覚めると、きれいにクケナンが見えた。昨日はちょうど同じ時間にロライマのてっぺんから同じ光景を見ていたんだ。そう思うとふつふつと達成感が沸いてきた。

この日は最終日、ガイドのアレックスと行動するのも今日で最後、彼のつくる朝ごはんを食べる機会もなくなるんだな。そう思うと、これまで毎朝のように食べてきた、トウモロコシからつくったアレッパも特別な味のように思えてきた。

最終日はリオテックのキャンプサイトから出発点のパライテプイまで戻る10km程度の道のり。これまでよりゆっくり支度をして8時過ぎに出発。初日に来た軽いアップダウンが続く道を戻っていく。街に戻れば5日ぶりにシャワーが浴びられるのはうれしいけれど、この景色とお別れしなくてはならないのはやっぱり寂しい。この景色を目に焼き付けるように何度も振り返ってロライマとクケナンを眺める。

5日間、時に楽しく時には厳しくガイドしてくれたアレックス。最後まで僕のことは”Tonto”扱いだったけど、愛嬌のあるいいガイドだった。正月は気をつけて歩いてガイアナに帰るんだよー

3時間半ほど歩くと初日に出発したパライテプイの 集落が見えてきた。歩ききった達成感とトレックが終わってしまう寂しさが同時にこみ上げてくる。

午前11時40分、パライテプイ到着。何も持ち帰っていないか荷物検査をした後、5日間の苦楽を共にしたGとAnna、アレックスとフェルナンドみなで乾杯!

30分ほど待つとオペレーターの車が迎えに来て、2時間かけてサンタエレーナの街に戻る。それにしても雲も空も高いなあ。この土地と日本の社会が同じ地球上にあるとは思えないほど、のんびりしている。アレックスによるとこのあたりは映画ジュラシック・パークの撮影にも使われたそうな。それくらい昔から変わっていないんだろうな。

サンタエレーナ・デ・ウアイレンの街に戻り、ツアーオペレーターのフランシスコが手配してくれていたプエルト・オルダス行きのバスチケットを受け取る。「年末年始はバスなんてないよ」最初にこの言葉を聞いたときはどうなるかと思ったけれど、これで何とか日本まで帰れそう。まずはシャワーを浴びて久しぶりにゆっくりとごはんを食べる。とてもジャンクな感じだけど肉がうまい!

19時サンタエレーナ発に乗るので、18時過ぎに街を出てバスターミナルへ向かう。フランシスコのオフィスがバスターミナルにあるので、オフィスでコーヒーをいただきながらサンタエレーナ最後の時間を過ごす。世話好きでいつもツアー客とガイドの調整に電話で対応していた彼、最後まで世話になったなあ。メールやウェブサイトでもっと気軽にコミュニケーションができれば楽だったんだけど、心のこもった対応はうれしかった。

19時過ぎにバスは満員の客を乗せて出発。ゴールデンウィークに続き今回は2回目のサンタエレーナだったけど、アレックスをはじめとして出会った人と景色は忘れがたい思い出になった。さよならロライマ。

Written by shunsuke

2012年6月13日 at 10:05 AM

カテゴリー: 2011/12 Roraima Trek

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DAY7 ロライマトレック4日目: てっぺんから下界を望み、感慨にひたる

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最終日の朝、4:50にセットしていた目覚ましで目を覚ます。昨夜台風のように雨と風が打ち付けていたロライマのてっぺんは、不思議なくらい静まり返っている。テントを出て外を見ると風が雲を押しやって頭上には星が瞬いている。これはいい朝日が見れる!僕とGはすっかり興奮してガイドのアレックスを叩き起こす。

「寒いから行きたくない」と駄々をこねるアレックス。おいおい、なんというガイドだ。よく聞くと半そで以外は持っていないとか。それなら寒いのもわかるけど、そうこう言ってられないので、アレックスを引っ張り出し昨日も来た高台へと向かう。昨夜の大雨でいたるところが水たまりになっていたけど、そんなことお構いなしにひざまで水につかりながら進んでいく。次第に明るくなっていく空。きれいに晴れた空を目にして高まる期待。40分ほどで高台に到着。

昨日の夕方ここに来たときもすばらしい景色だったけど、日が昇る少し前のこの時間の風景はまた格別だ。ただの水溜りさえも神秘的な光景に見えてくる。

6時10分頃、地平線を昇ってきた太陽がロライマのてっぺんに顔を出す前に、隣のクケナンの南壁を赤く染め始めた。

興奮気味の我々をよそ目に寒さに耐えるアレックス。この朝も風が強く体感気温は5℃くらい。そりゃ半そで半ズボンは寒いよな。来たくなかった気持ちもわからなくはないが、それが仕事なんだ。もう少し我慢してくれ。

クケナンに当たる朝日に見とれている僕と間逆の方向で、昇り始めた太陽と崖の下から沸きあがってくる雲の動きに夢中になるG。この視界に見えるすべての景色、どこを写真に収めても絵になる。

6時15分、ようやくロライマの頂上を太陽が照らし始めた。これまで暗闇だった世界を強烈に照らす赤道間近の太陽だ。これをここから見たかったんだよ。太陽の光を浴びたとたん、ここから見えるあらゆる景色が変化し始める。

後ろを振り返ると、クケナンに僕らの姿が映っていた。生まれて初めて見たブロッケン。 雲や霧の中に日の光が射しこんだ時に虹のような色をともなって見える。こんな場所で見られるなんて。

30分ほど自然のショーを楽しんだ後、Hotel Californiaに戻りパッキング。今日はこのまま初日に通り過ぎたRio Tekのキャンプサイトまで戻るのだ。名残惜しいけど一日半滞在したロライマとお別れをする。昨日の雨が過ぎ去った快晴の朝、昨日の雨がつくった水たまりも雲ひとつない空も、突き抜けるような青色だ。

下界へと下る道の手前で最後の記念写真。ここから見える景色はほんとに言葉では言い表せないよ。登った者にしかわからない気持ち。ヘリコプターでちょこっと来ただけではこんな気持ちにはならないだろうな。

クケナンのほうを見ると、雨が降った後にしか現れない幻の滝クケナンフォールが見えた!物知りなGによると、世界で5、6番目くらいに落差が大きい滝だとか。

午前8時、いよいよ下りはじめる我々。僕は前日にしこたま打ちつけてずきずき痛む左足をひきずりながら下っていく。おまけに膝を曲げると傷口が開き初めてまた血が出てきた。先行き不安なこと、この上なし。

今から下る道を眺める。憂鬱な気分になるくらい道のりは遠い。

 まずはロライマの壁面に沿った岩だらけの道を下り、3時間半かけてCampament Baseに到着。ちょうどこの日からロライマの頂上で初日の出を見る人たちが頂上に登り始めていて、僕らが登った時には2日間で10人くらいしかすれ違わなかったのにこの日の午前中だけで30人くらいすれ違った。頂上には150人しか泊まることができないように人数制限がされているので、今日からは頂上のホテルはどこも一杯だろうな。こうして下からロライマを見上げると、ついさっきまであの上にいたのが信じられない。

昼ごはんを食べた後、再び黙々と着た道を下り続ける。頂上を目指すという明確な目的のある登りと違って、モチベーションの沸かない下りはいつもながら苦手だ。

それでも時おりすれ違う登山客、ガイドの人たちとの交流で元気が出る。おっちゃんはもうここで35年ずっとポーターをしているんだって。

膝出血事件以来、Gと一緒に僕を”Tonto”と名付けてとても客とは思えない扱いをしてきたガイドのアレックス。コモンウェルズのガイアナ出身の彼はスペイン語よりも英語が得意なので、ゆっくり話をする。アレックスの話によると、今一番の楽しみはこのガイドが終わったら、弟のフェルナンドと一緒にベネズエラの国境近くにあるガイアナの実家に帰ってニューイヤーを過ごすこと。

家族で久々に過ごすニューイヤー、いいね。アレックスによると、ベネズエラから彼の実家がある街は直線距離で50kmくらいなのだけど、道が通じていないらしく公共交通機関もない。じゃどうやって帰るの?と聞くと一言。「二日間歩いて帰るんだよ」

いやいや、参りました。公共交通機関がなかったら歩いて帰る。実にシンプルで、これぞあるべき姿だと思う。彼はそういう文化圏に属している人なんだよね。歩いて帰る、この一言で一気にアレックスのことが好きになった。でもね、アレックス。このバッタはびっくりしたよ。

果てしなく思えた帰り道もアレックスとの会話が弾んだこともあり、気がついたら行きに渡った川、リオテックにたどり着いた。行きはもう暗かったので写真が撮れなかったけど、こんな感じで膝くらいまで水かさのある川を渡っていく。足を滑らせれば荷物がすべて水浸し、そんなスリリングな川渡りだ。

 

ロライマのてっぺんを出発して9時間後、午後5時にようやく本日のキャンプ地リオテックに到着。いやー今日は左ひざが痛いながら20km、よく歩いた。ここにはすでにビールが売られていて、到着したときには一足先にアレックスとGがビールで乾杯していた。遠くロライマのてっぺんを眺めながら、あそこまで行って帰ってきた感慨に浸りつつビールで乾杯。最高の夜だね。

Written by shunsuke

2012年4月10日 at 9:58 PM

カテゴリー: 2011/12 Roraima Trek

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DAY6 ロライマトレック3日目: 20億年前から止まった世界を歩く

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ロライマ山頂、Hotel San Franciscoで迎える三日目。今日は丸一日、ロライマのてっぺんを探検する日だ。頂上と言ってもテーブルマウンテンなので起伏のある土地がずーっと広がっている。このてっぺんにブラジルとガイアナ、ベネズエラの国境も通っていて、そこまで歩いていくと片道4時間かかるらしい。それくらい広いところ。僕らは一日しかてっぺんでの時間がないので皆で相談した結果、三カ国の国境地点にはいかずにキャンプサイト周辺の見所ポイントを回ることにした。

あいにくのガスがかかった天気だけど、ゴアテックスを羽織り出発。昨日もいろいろ奇妙なものを見かけたけど、ここではいたるところに見たことないような動植物を見かける。この植物もランのような葉を持つ不思議な植物だった。ここはまだ人間や恐竜が生まれるずっと前、世界がまだ一つの大陸、パンゲアだった20億年前にできてそれ以来ほとんど変化していない場所。20億年前から時が止まった世界だ。

基本的には黒い岩の上にできた場所なのだけど、ここにはいたるところでクリスタルを見かける。アレックスによるとなんでここにクリスタルがあるのかも、どこからやってきたのかもよくわからないらしい。もちろん国立公園なので観光客は持ち帰り禁止、帰りにしっかりと荷物チェックされるらしい。地元の人はいくらでも持って帰っていいんだとか。

30分くらい歩いて、ロライマの頂上では有名なジャグジーに到着。ちょうど人が入れるくらいの形に岩が削られていてすっぽり水につかることができる。ただ、ここは標高2700m。直接空から落ちてきた水はかなり冷たく水風呂に入っているかのよう。それでも最初の冷たさを我慢して水につかると、意外に気持ちいい上に水から出た後もあまり寒くない。トレッキングの汗もこれですっきりだ。

興奮気味にジャグジーに飛び込むアレックス。

アレックスよりも高く飛んでやるぜ!と一緒にはしゃいで水の中に飛び込んだりしていたら、左ひざを水の中の岩に打ち付けてしまった。案の定大出血・・・アレックスとGは大爆笑、これいこう”El tonto”(間抜け)と呼ばれるようになってしまった。客であるトレッカーをトントって呼ぶなんてなんてガイドだ、まったく。まあ、そんなところが憎めないのだけど。

絆創膏で傷口を応急処置して、昼ごはんを食べにキャンプサイトへ戻る。すると朝方からのガスがすーっと晴れてきれいな青空が見えてきた。ガスの中の光景もよかったけど、太陽が出るとすべての色が生き生きとしてくる。でも周りを見る限り僕らがいる場所は晴れ間が広がっているけど、下界は見下ろせない。どうやらロライマの上の雲は晴れたものの、下にはまだ雲がかかっているようだ。

 

昼ごはんを食べた後、午前中に打ち付けた膝が痛む僕は山頂を散策しに行ったメンバーとは別行動で、キャンプサイトでゆっくりすることにした。ここは常に風が吹いているのですごい速さで雲が流れていく。まるでビデオを早送りしているみたい。ドーナツの形をした雲も、犬のように見える雲もすぐに形を変えて過ぎ去ってしまう。諸行無常だなあ。なんてことを考えながらぼーっと流れる雲を見上げていたら、視線と同じレベルのところに虹が出ていた。

雨のあとは動物も植物もみなうれしそうだ。カエルも幸せそうに葉っぱのベッドの中でお昼寝中。

日が傾きかけた頃、キャンプサイトの近くにあるロライマの山頂で一番高い地点に登ってみる。ややこしいのだけど、平らなてっぺんの上にさらに100mくらいの高さの岩があって、そこからは周りがきれいに見渡せるのだ。富士山で言えば剣が峰か。

20分ほどかけててっぺんまで登ると、そこは予想していたよりもすごい景色。ロライマのてっぺんのようすがよくわかる。平たいてっぺんなのだけど、どこにも真っ平らな土地はない。まるで丸二日くらいつけていた絆創膏をとったあとのふやけた皮膚のようだ。

下界方面を見下ろすも、あいにく雲は晴れず。絶え間なく崖の下から上昇気流が吹き付けていて雲が湧き上がってくる。これもすごい光景だ。

 

このあと、夕暮れをここから見ようと1時間ほど粘るも雲が多くなりあえなく断念。キャンプサイトに戻り夕食の準備をしている間に、雨も降ってきた。夜半には雨は強くなり風もびゅうびゅう吹き始めまるで嵐のような天気に。明日は下界に戻らなきゃいけないので、何とか朝日が見られるといいな。

Written by shunsuke

2012年4月6日 at 11:29 AM

カテゴリー: 2011/12 Roraima Trek

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DAY5 ロライマトレック2日目: ロライマ登頂!

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この日は若干ハード。全6日の日程を5日に詰め込んだものだから、今日は標高1050mのKukenan Campから10.5km歩いて一気に2700mのロライマ山のてっぺんまで登る。こちらがロライマトレック全体図。

朝6時に起床してアレックスのつくったパンケーキをしっかり食べて腹ごしらえ。

テントをたたみ、7:30に出発。 一日数回雨が降ると聞いていたけれど、今日も晴れていい天気。ロライマとクケナンが出発したときよりだいぶ大きくなってきたぞ。

昨日は小高い丘を登ったり下ったりしたけれど、ここから先はロライマの麓にある”Campament Base”まで6km歩いて450m標高が高くなるゆっくりとした上り坂。草原の中の小道をひたすら歩く。谷から尾根へ、尾根から谷へ。

次第に雲が出てきて、10時を過ぎると日がかげってきた。なにせ赤道に近いので日差しは強烈。標高が高くなるタイミングで直射日光がさえぎられるのは体力的にはありがたい。歩き始めて3時間ちょっと、11時近くなった頃雨がポツリポツリと降り始めた。ここまで降られなかったのが奇跡的、それだけでも感謝だね。このあたりになってくると、見たことないような植物もちらほら視界に入ってくる。いよいよ植生が変わってきたようだ。

11:30にロライマ直下の”Campament Base”に到着。雨は強くなり、土砂降りになった。ロライマも厚い雲に覆われてるなあ。

ここはちょうどロライマの真下に位置するキャンプサイトで、6日間トレックの場合ここで2日目の夜を過ごす。僕らはここで昼ごはんを食べてそのままてっぺんへ向かう。川が流れていて天気がよかったら水浴びできて気持ちいいんだろうな。ちょうど今朝方ロライマ山頂から下りてきたグループもここでランチを食べていて、みな興奮気味に今朝見えた朝日のすばらしさを語っていた。期待が高まってきたぞ。

ところで、僕はこのロライマツアーに来る前に大きな疑問があった。断崖絶壁に囲まれているロライマにどうやって登るのか?アレックスに聞いてみたところ地元の人たちによって発見された階段状になっている場所があって、そこから登るようだ。ロッククライミングみたいなものを想像していたのでちょっと安心。

ここから1200mの登りに備え腹ごしらえをした後、いよいよロライマの核心へと出発。ここから急に植生が濃くなり、周りは高木に覆われたジャングルとなる。アレックスによると、湿った空気がこのテーブルマウンテンの1200mある岩にぶつかって上昇気流が起き、毎日雨が降るかららしい。納得。

道もこれまでの緩やかな登りから、岩や粘土質の急な坂を登っていく道になる。傾斜が急な上、雨が降っていて足下に水が流れているので滑りやすい。そんな雨ばかり降っている場所なので、木々に覆われた樹幹の下は蒸し暑くあたりは一面苔で覆われている。雰囲気はグアテマラやコスタリカで見た熱帯雲霧林だね。

そんなジャングルの道なき道を登っていくこと1時間、ついにロライマの岩の真下に着いた。なんか距離感よくわからないけど、この岩、高さ800m以上あるんだよね。ただただ、すごい。

岩の真下に到着した後は、階段状になっているポイントまで岩の外周に沿って横に移動していく。途中、ロライマのてっぺんから落ちてくる水が滝のようになっている場所を通過する。こうして足下を流れていった水が集まって、昨日渡った川になっていくのか。

階段状になっている場所は思ったより幅も広く、足下が滑りやすいことをのぞけば特に危険は感じない。ただ、登るにつれロライマの上を覆っている雲の中に入っていったようでほとんど視界がきかなくなってくる。

ロライマアタック開始から3時間、いよいよ午後4時過ぎにロライマ山頂に到着!てっぺんはもっと真っ平らで着いたとたん一面に平べったい頂上の景色が広がるのかと思ってたけど、大きい岩がごろごろしていてあまり登頂した感覚がなかった。気がついたらもうてっぺんだった感じ。さっそくアレックスがロライマ名物のジャンプできないカエルを見つけてきてくれた。この小さなカエルは天敵がいなく逃げる必要がないロライマ山頂で独自の変化を遂げ、ジャンプする機能が退化したそうだ。ロライマの頂上にはこのカエルのように下界と閉ざされたこの世界で独自の進化や退化をとげた動植物であふれている。

ここでは常に下から上昇気流が吹き上がって雨を降らせ、周りに障害物がないことから四方から風が吹き付ける。そんな環境が岩を寝食し、オブジェのような岩をつくりだしている。

来る前にもちろん写真で見ていたけれど、目の前に広がる実物の存在感にただ圧倒された。とはいえ、どこかで既視感のある世界だと思ったら、小さい頃から愛読していた手塚治虫の火の鳥で描かれていた世界にそっくりなんだ。不思議な岩の形、そして無機質な世界。もしかしたら手塚先生はこのロライマの写真や話からヒントを得て火の鳥の世界観をつくりあげたのかもしれない。

雨ばかり降って風が強い頂上でどこに泊まるんだろう?と思っていたら、こんなちょうどいい場所がしっかり確保されていた。その名もHotel San Francisco。頂上にはそれなりの数の宿泊スポットがあって、それぞれ名前がついているらしい。この日はさすがに疲れて20時に就寝。明日は頂上の探検だ。

Written by shunsuke

2012年3月26日 at 2:38 AM

カテゴリー: 2011/12 Roraima Trek

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DAY4 ロライマトレック1日目: 左手にクケナン、右手にロライマ

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さあ、ロライマトレック初日、イミグレが開く9時に国境へ行き無事に入国スタンプを押してもらい、朝ごはんを食べ5日間のトレックに備える。朝はやっぱりアレッパ。ここベネズエラにあるトウモロコシから作ったパンケーキのような国民食で、これにアボガドをはさんでたっぷりSalsa de ajo(にんにくソース)をかけて食べるとうまいんだ。もちろんごはんのお供はCafe con leche(カフェオレ)。

気がついたら屋台の食堂のこんなところにもFeliz Navidad。ラテンの国のこういうお茶目なところが僕は好きだ。なんか効率だけを重視したり、お金の価値観だけを追求するのではなくて、生活の中や心の中に余裕というかゆったりとした寛容なものが流れている。もちろんそれはいいことばかりじゃないけど、年間3万人も自分で命を絶ってしまう今の日本に一番足りないことなのかもしれないと思ったりする。

さてさて、おなかも満たされ11時にいよいよトレックへ出発。まずはピックアップに我々のザックやテント、食糧を積み込み、トレックの基点となる村パライテプイ(Parai tepui)を目指す。サンタエレーナを出発した車は、シウダーボリバルにつながる一本道を北上しながらまずサンフランシスコの街に到着。ここから横道に入り、Sabana Grandeと呼ばれている草原地域を徐々に車は高度を上げていく。

この辺りは赤道付近で年間2000mm以上も雨が降るのに、不思議なことにジャングルでなく一面草原が広がっている。水が流れる谷沿いには木々が茂っているのに、面白い。あとで色々聞いてみたところ、砂質土壌のため水が流れる谷のところでしか木が大きくならないんだって。水が少ない丘のところに生えて大きくなっても途中で枯れちゃうそうだ。

12時前にトレッキングの出発地点、パライテプイに到着。高度1,300m。ここはロライマの国立公園エリアの入口で、ポーターたちが住み国立公園の管理事務所が置かれている。ざっと見る限り200人くらい住んでいるようで、学校らしき建物もあった。他の登山者同様、僕らもここで入山登録をして昼ごはんを食べていよいよトレックの開始だ。ガイドのAlex、友人G、そしてチェコから来た元ソフトボールチェコ代表のAnna、みんな準備万端!

こちらがロライマトレックの全行程。標高1200mちょっとのここパライテプイ(Parai Tepui)からスタートして、1050mまでいったん下りそこからロライマの麓1870mまで登る。そしてそこから垂直に900mほど登り2700mのてっぺんにいたる片道22.5km、標高差1600mのコースだ。

初日の行程はパライテプイからクケナンキャンプ(Kukenan Camp)までの14km。行程差はほとんどなく、アップダウンの続く丘陵地をロライマの麓に向けて歩いていく。

ベネズエラ側からロライマへと続く道はこれ一本のみ。そんな道沿いには周辺の人たちの畑らしき土地が少し見られる以外は、ひたすら草原が広がっている。そしてところどころにこんな火を入れた後も。焼畑でもやっているのかな?とAlexに聞いてみたら蛇が出てくるのを防ぐためだとか。よく道を歩いていて蛇に噛まれることがあるそうな。

1時間半ほど歩き、3回丘を登って降りていくと、急に視界が開けて丘の先に巨大なテーブルマウンテンが見えた!おお!これはすごい。これは目指すロライマではなく、ロライマの隣にあるクケナンテプイ(Kukenan Tepui)。これまでは山に雲がかかっていた上、丘のくぼみのような場所を歩いていることが多くてなかなかはっきりと見えなかったのだけど、いきなり眼前に現れた。すごい迫力。

ここからは左側にクケナン、右側にロライマを眺めながらゆっくりと歩いていく。普段は一日に何度も雨が降ったり止んだりする天気と聞いていたのに、この日は雨が降る気配もない。雨男の僕にしては奇跡的だ。抜けるような青空の下、こんなすごい景色を独り占めしながら歩くなんて、贅沢だ。

途中、小さなほこらを見つけた。あとでAlexに聞いたところ、一年ちょっと前にここでポーターが雷に打たれて亡くなったらしい。このあたりはクケナンとロライマがある地形もあり、上昇気流が発生しやすい。たしかにこんな何もない場所で雷が落ちたら、逃げる場所ないよ。

4時間ほど歩いてかなり日が傾いてきた頃リオテック(Rio Tek)に出た。ここもキャンプサイトなのだけど、今日はここに泊まらずこの先の川を渡り、次のキャンプまで行く。ここにはもちろん橋なんてものはなく、靴を脱いで靴下で渡る。サンダルや裸足で川の中を歩くと苔でかなりすべるけど、靴下をはいていると滑りづらく歩きやすいのだ。

リオテックを渡った後、丘の上の教会を通り過ぎる。Windowsのデフォルトになっているスクリーンセーバーのような風景だ。この辺りにも人が住んでいて、街に出る時はみな10何キロも歩いてパライテプイまで行くらしい。すごいな。

さらに別の川リオクケナン(Rio Kukenan)を渡る。こちらのほうは速い流れでかなり怖かった。Alex曰く、夜中に雨が降ることが多くて、そうすると朝方はもっと流れが速くなって渡れないこともあるとか。結局キャンプサイトへはすっかり暗くなってから到着。明日は一気にロライマのてっぺんに登頂だ。

Written by shunsuke

2012年3月14日 at 10:32 PM

カテゴリー: 2011/12 Roraima Trek

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DAY3: 国にあふれるシモン・ボリバルたち

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午前2時前にマナウスを出発した飛行機は午前3時過ぎにボアビスタに到着。こんな時間のフライトなので客は20人ちょっとだったのだけど、僕以外に客に2人日本人がいてびっくり。そして席に着いたら「困ったことがあったら声かけてくださいね」とCAにきれいな日本語で話しかけられて、またびっくり。マナウスは日系移住地が近くにあったり、領事館もあったり日本との関係は深いけど、それをちょっぴり実感したフライトだった。

ボアビスタ行きの飛行機の中で出会った同じくベネズエラを目指す二人組と空港で明るくなるまで待って、国境のパカライマ(Pacaraima)行きの乗り合いタクシーステーションまで移動する。この道は5月にも来た道なので慣れたもの。ここから国境までは220km、交通手段は乗り合いタクシーと一日数本のバスしかない。朝日が昇り、朝一番のタクシーでパカライマまで向かう(25レアル)。

国境までの道はサバンナと熱帯雨林のジャングルが続く道で、車は100kmくらいのスピードでびゅんびゅん飛ばしていく。さすがに丸二日ベッドで眠っていないとかなり疲れてきたようで、ほとんど寝ていて気がついたら国境に着いていた。

ベネズエラ、帰ってきたよー。ブラジルを出国手続き後、ベネズエラの入国スタンプを押してもらいにイミグレーションへいくと、扉の鍵が閉まっている。係員に聞くと「今日はクリスマスなので休みだ!」とのこと。おいおい、そりゃ困るよ。国が国だけにスタンプがないと賄賂を請求されそうなので、何とかしてくれと頼んでみるがクリスマスだから仕方ないの一点張り。中華圏の旧正月みたいなものか、さすがはベネズエラ。でもブラジルはちゃんと仕事してたぞ。

結局、翌朝にスタンプを押しに戻ることにしてベネズエラに入国、サンタ・エレーナ・デ・ウアイレン(Santa Erena de Uairen)の集合場所Posada Michelleで、今回一緒にロライマへ登るGと無事に落ち合う。今アルゼンチンのブエノスアイレスに住んでいるGと会うのは半年振りだ。すっかりスペイン語でジョークも言えるようになっていて、元々濃い顔立ちの彼がラテン化してますます怪しくなっていた。

Gとの再会を祝し、地元っ子が集まる屋台のレストラン街で昼ごはん。アボガドが南米っぽくてうまい。ずっと移動ばかりだったので、落ち着いて食べられるご飯がおいしい。

二日前に到着しているGはどうやら毎食ここへ来て食べ歩いていたようで、レストランのおばちゃんたちと顔見知りのように言葉を交わす。同い年の彼とは7年ほど前にまったくの偶然の出会いを通じて仲良くなったのだけど、目指している世界とそこへのアプローチが近くていつも彼から多くの刺激をもらっている。そんなGの行く先ではいつも空気が和む。

昼食後に日本から電話で(一応)明日からのトレッキングを予約しているので、エージェントのFrancisco Alvarezに電話してトレッキングの確認をする。このロライマトレッキングは通常5泊6日で行く日程なのだけど、今回12月31日から1月3日まではバスが動かないとの話を聞き4泊5日のツアーを組んだ。5人集まれば2,800VEF(350USDくらい)になるのだけど、4泊5日との強行スケジュールだけになかなか人は集まらず、この時までに集まったメンバーは僕とGのほかにもう一人。ツアー代は、ガイドとポーターそれにテントや食料すべて入れて結局3,800VEF(450USD)で落ち着いた。最低1,200USDくらいはかかるキリマンジャロに比べると格安だ。

ガイダンスでフランシスコから強く言われたのがプリプリ対策。トレッキングでは川沿いを歩くこともあり、プリプリと呼ばれている小さい蚊が多い。そしてそれに刺されると猛烈なかゆみを引き起こすらしい。そんなのに刺されたくない。5月にスナノミに卵を産み付けられた僕としてはこれはぜひとも予防せねば。不思議なことにビタミン剤を飲んでいると刺されにくいことを聞き、ビタミン剤と食料を買出しついでにしばし街を歩いてみた。

街のはずれにある教会。Gによると、昨日のクリスマスイブはここでミサが行われたらしい。1922年に建てられた石造りの厳かな雰囲気の建物で、よそ者の僕は入るのをちょっとためらってしまう教会だった。

街の中心に戻ると、ボリバル広場(Plaza Bolivar)に建てられた南米解放の父、シモン・ボリバル(Simon Bolivar)の銅像には、1923年に街がつくられたと彫られていた。街の建設よりも先に教会が建てられたということか。南米の歴史を濃縮したような街だ。南米ではいたるところで彼から名付けられたものを見聞きするけれど(ボリビアなんて国名がそうだ)、こと彼の生誕の地ベネズエラではその頻度がすごい。たいてい街の中心広場はボリバル広場で、通貨はボリバル・フエルテ、カラカスの空港もシモン・ボリバル空港だし、国の正式名称もベネズエラ・ボリバル共和国だ。それにしてもこの国にはいくつのボリバル広場があるのだろうか。

さあ、明日からは一年越しのロライマトレック。いよいよだ。

Written by shunsuke

2012年2月24日 at 5:46 PM

カテゴリー: 2011/12 Roraima Trek

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