Archive for the ‘2009/12 Mt. Kinabalu’ Category
DAY7: 最後はやっぱり風邪をひく
DAY6: キナバル温泉物語
うはー気持ちえ゛ーとSJ。僕も登山で疲れた身体に一ヶ月ぶりの湯船はたまらなかった。いやーこれ、昨日の夜に入ってそのあとビールとか飲んだら極楽だったなあ。キナバル山行った後にポーリン温泉に行く方、18時には個室温泉が閉まってしまうのでそれより前がおすすめです。
変なもの見せてすみません…さっぱりした後は朝ごはんを食べて公園内にあるキャノピーウォークを散策。温泉入って少しは楽になったけど、歩くのがきつい。特に下りを歩くと太ももとふくらはぎが思うように動かずにロボットのようにぎこちない。そんなぎこちない我々をでっかい木が迎えてくれた。
どうせキャノピーウォークなんてたいしたことないんじゃない?なんて疑い半分で行ったらなかなかどうして、結構面白い。地上から30-40mのところに木と木との間をつなぐつり橋がかけられていて、ほんとにジャングルの間を飛んでいるような気になる。
ふと横を見ると、ジャングルそのもの。
キャノピーウォークを満喫したあとは、ホテルのフロントスタッフから「あなたラッキーね、ちょうど最近咲いたばかりなのよ」と場所を教えてもらい世界最大の花ラフレシアを見に行く。このあたりは生息域なのだけれどなかなか見られないらしく、なかなか幸運。
たまたま居合わせたガイドによるとラフレシアは木の根に寄生して咲く花で、これで咲いて二日目とのこと。一週間ほどでしおれてしまうらしい。花はたしかにデカイ。ゆうに50cm、いや60cmはあったと思う。隣にタバコを置いてみたかったけど柵があって近づけなかったのが残念。そして確かにくさい。2mくらいの距離でも肉の腐ったようなにおいが漂ってきた。
ポーリン温泉でのミッションを全うした後は、エージェントの手配した車でコタキナバルに戻る。キナバル国立公園ともお別れかー、三日間楽しかったなあ。また来るよ、きっと。ちょうどコタキナバルに向かう車を探していたオーストラリアのパースから来たクリフとその彼女(ごめん、名前忘れた…)のカップルも一緒に乗り込み、「笑顔とお辞儀の使い分」で一時間ほど盛り上がる。
笑顔の使い分け。もちろん意識していないでできる人も多いんだろうけど(特に欧米人には)、意識して使うことを教わったのも新入社員の時の研修だっけ。そう考えると日本の新入社員教育ってけっこうすごいと思う。使い分けてみる彼女。そうさ、それがperfect simleだぜ。
彼女のほうのお父さんはコタキナバルの出身で、オーストラリアに留学していた時にオーストラリアのお母さんと出会って彼女が生まれたらしい。で、彼女にとっては初めてのコタキナバル。二人で互いのルーツを訪ねる旅なんていいなあ。
夜はキナバル山頂上で一緒になった四人組と再び中華の海鮮屋台へ。たらふく食べてたっぷり飲んで、1時過ぎまでバーでオージーやマレーシアンチャイニーズと盛り上がる。それにしても、最後まで楽しい旅行だった。しかし宿も華僑の経営だったし、バーで騒いでいたのも地元のチャイニーズだし、コタキナバルで半分は中国語だった気がするなあ。結局中国を離れてもまだ中国から離れられてないのがちょっと複雑。いよいよ明日は(中国へ)帰国です。旅の終わりはいつも憂鬱だ。
DAY5: キナバル山よいとこ一度はおいで(キナバル山下山編)
さて、登頂を果たしたものの相変わらず東の空は厚い雲に覆われたまま。6時30分、なかなか出てこない太陽にしびれをきらし、頂上でのご来光を諦め下山を開始。ごつごつした岩肌の山、そして一面に広がる雲海が有無を言わせぬ景色をつくりだしている。
うしろにぴょこんと飛び出たLow’s Peakを名残惜しそうに振り返る一行。またいつか来たいね。
ここからふもとの公園本部まで2,300mを一気に下ることになる。「いやーそれにしてもこの岩、すごいね。キャッチボールでも何でもできそうだね」氷河期に氷河が削りだしたとのこの岩盤を見てそんなことをつぶやく我々。とは言えグローブもボールもないので、とりあえず寝転んでみた。
それにしても平べったいよね。ほら、扇もできちゃった。
綱引きもしてみた。※このロープは登山用なので綱引き用ではありません。
垂直の岩壁もよじ登ってみた(ウソ)。J、もう少しうまくやろうぜ。それじゃ腕立て伏せにしか見えないよ…
元旦早々からそんなおバカなことをしている我々を祝福するかのように陽が射してきた。一気に世界が暖かく、そして明るくなる。
しばらく下っていくと、ようやく岩と岩との間から草が顔をのぞかているあたりにたどり着いた。明るい下りは、えー!こんな道来る時に通ったっけ?の連続。登り下りの違いはあるにせよ、暗い間に通ると道はほんとによく分からない。
登りはグロッキーだったSJも下りは快調そのもの。
キナバル山のガイドはみんな地元の人、老若男女いろんな人が狩り出されている。僕らのガイドモハイニンは地元で農業やっているおっちゃん。彼女も近くの村のおねーちゃん。
8時過ぎにラバンラタゲストハウスに到着して、朝食をいただく。そしてすぐさま荷物をまとめふもとに向けて出発。このラバンラタから公園本部までの6kmの道のりが遠かった。結局4時間近くかけてヘロヘロになりながら登山道の入り口まで戻ってきた。両膝ガクガク、太ももピクピク。年ですな。
公園本部でお昼を食べて丸一日ガイドをしてくれたモハイニンとお別れをする。その後、ツアーの手配した車で一路ポーリン温泉へ。シャワーを浴びて泥のように眠る。
DAY5: キナバル山頂から初日の出(キナバル山登頂編)
ラバンラタゲストハウスから1kmほど行った7km地点(標高3,700mくらい?)から急に岩だらけの世界になった。どうやらこのあたりが植生の限界のようだ。そんな岩肌をヘッドライトを頼りにロープを伝いながら登っていく。
出発から2時間が過ぎた4時半頃、雨が止みふっと月が顔を出した。雨で濡れた岩肌が満月の光に照らされる様子はなまめかしい美しさだった。写真でうまく伝わらないのが残念でしかたない。
僕の歩調は快調そのもの。空気の薄さも全然感じず、むしろ昨日よりも呼吸は楽なくらい。自分のペースを守っていけたのも大きいけど、やっぱり高いところに向いているのだろうか。同行したSJは風邪の影響もあってフラフラ。がんばれSJ!5時前に8km地点を通過。標高であと160m登れば頂上だ。
5時40分。3,280mのラバンラタから3時間ほどかけて4,095mのLow’s Peakに到着。かなりゆっくりだったたけど、おかげでちょうど明るくなり始めた頃に到着できて寒い思いをせずにすみそうだ。月明かりに照らされた青の世界、はっと息をのむような美しさだった。
徐々に徐々に東の空が明るくなりはじめ、青一色だった世界に赤い色がさし始めてくる。この青と赤の色のせめぎ合いの時間、この世の中で一番美しい瞬間だと思う。でもこの日は東の方面におっきな雲があったのが残念。
さすがに頂上は風が強くてダウンを着込んでもかなり寒い。10分もいると凍えてくる…と振り返ったらこんなツワモノも。オージーのクリフ。タンクトップってアンタ、寒くないんかい。
午前6時、日の出の時間になっても東の方角の厚い雲はとれず、残念ながら頂上からの初日の出は拝むことはできなかった。それでも新年のご来光の瞬間をこの絶景とともに過ごすことができて幸せ。頂上で一緒になったみんなで記念撮影。頂上で一緒になったJがRicohのGRIIIを持っていたのだけど、同じ景色を撮ったのに色の表現がすごい。まるでフジのリバーサルフィルム、ベルビアを見ているようだ。D90、完敗だよ。
一緒に登ったSJ、そして途中から意気投合したメンバー6人で記念撮影。標高で2,000m分登るって大変だし、雨も降ったし、なかなか太陽でなかったし、結構条件に恵まれなかった。だけどこの瞬間でこれまでの苦労がひとっとび。やっぱり登山はこの瞬間を味わうためにあるんだよね。
下山編に続く。
DAY4: キナバル山より愛をこめて
DAY3: マイナス20mからスタートしてみようじゃないか
たっぷり食べて、ほどよく酔っぱらう。その後全身マッサージで極楽気分。いよいよ明日はキナバル山。
DAY2:やってくれるぜエア・アジア
身も心も満たされたあとはタクシーを拾って空港へ。無事20:30の飛行機に乗り日付が変わる頃に初めてのマレーシアに到着。さあ、明日はダイビングだ。