人に学びて、自然とともに生きる

Never stop exploring, Keep your curiosity fresh

Archive for 11月 27th, 2009

世界一の家具市場に行ってきた

with 3 comments

先週一週間は広州に出張、いろいろ木にまつわるものを見てきた。その中でも一番すごかったのが楽従<ラーツォン>(佛山市順徳区楽従鎮)の家具市場。とにかく家具家具家具、家具だらけ。広州から湛江へと続く道沿いに5キロ以上にわたって延々と批発<ピーファー>と呼ばれる卸売家具市場が続いている。5キロですよ、5キロ。
 
 
今回はその中でも最大級の大きさを誇るルーブル国際家具センターを訪問。「羅浮宮」ルオフーゴンでルーブル。とにかくデカい。あまりにでかくて18mmのレンズでも入り口が入りきらないくらい。
 
 
中に足を踏み入れると、これでもかというくらいギンギラギンの世界。200m四方の広い吹き抜けになっていて、中国各地で作られた家具や輸入家具が所狭しと並んでいる。このギラギラっぷり、趣向としてはルーブルというかルイ14世のベルサイユだ。
 
 
上からの眺めも圧巻。
 
 
ほとんどの家具は撮影禁止だったのが残念。もともとここは80年代は農業と魚の養殖を中心とした農村だった。90年代に入って東莞や深圳で輸出向け家具産業が発達すると、ここは交通の要所であったため、地元出身のマカオの華僑が道沿いでそれらの家具を売り出したのがきっかけらしい。
 
最初は数人で売り始めたのがだんだん大きくなり、市場に人が集まってくるとそれを目当てに家具工場や小売店が集まり他の土地で生産された家具を売るようになった。その結果、街道沿いに延々と続く一大市場ができたようだ。地元政府の人いわく、中国最大の家具市場とのこと。ということは世界最大ということか。
 
この楽従自体は販売地で製造拠点は少ないらしいけれど、隣の龍江鎮には家具工場もたくさん集積している。そして、今では中国国内で作られた国産メーカー品、海外ブランドのOEM品、海外からの輸入品がならび、世界中からバイヤーが買いつけにやってくる。特に中東からは多いらしく、ムスリム用のお祈り部屋も用意されているのが象徴的だった。
 
 
そういえば、中国ではここの家具のように一つの品目を扱う店がとてつもない規模で固まっていることが多い。雑貨の批発として有名な義烏<イーウー>はじめ、広州にも同じものだけを扱う店がずらりと並ぶ通りが多い。写真は広州高第街のベルト市場。見事なくらい道の両側にベルトしか売っていない店が続く。
 
 
これじゃ差別化なんてできないじゃん?って思うことがあるけど、日本の秋葉原も同じ発想か。店が集まれば「ここに来ればあるだろう」と思って人が集まる。中国的卸売物流メカニズム、かなり面白い。

Written by shunsuke

2009年11月27日 at 11:03 午後